思いつくままに書くのはNG!コンテンツマップを作ろう~企業ブログ・企業コラムの書き方~

コンテンツSEOという言葉が浸透し、企業サイトにはブログやコラムページを置くのが当たり前の時代になりました。

しかし、これまでの「ブログ」のイメージで書いていると、思ったほどの効果が出ないことがあります。
企業のブログやコラムは、クリックされ、最後まで読んでもらい、商品サービスを利用しようと思ってもらわなければ、設置した意味がありません。Google検索での上位表示だけが目的ではないのです。

多くの人に読んでもらうためにはテクニックに頼るのではなく、自社の商品サービスへの想いを文章にこめることが大前提です。また、自分たちが書きたいものを書くのではなく、お客様が求めている情報を提供する視点が重要です。

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企業ブログ・企業コラムは日記ではない

コンテンツの毎日更新がGoogleに評価される時代もありましたが、今は違います。
データを分析すると、情報が少ない日記のようなブログが毎日更新され、大量のコンテンツが掲載されてるサイトは、順位が上がりにくいという傾向が見えてきます。マイナスに働かなかったとしても、プラスにもならないと思ったほうがよさそうです。

同内容の記事が複数あると、見てもらいたい記事が埋もれてしまう

日記スタイルのブログの悪い点は、同じような内容の記事が複数存在することです。自社の商品サービスについて丁寧に書いた3,000字の記事と、お知らせや新商品紹介のような500字程度の記事が混在してしまうと、期限の切れたお知らせが検索上位に表示され続け、丁寧に作りこんだコンテンツが埋もれてしまう事態に陥る可能性があります。

削除する勇気を

何年も積み上げてきたコンテンツが、集客の邪魔をしているかもしれないとなれば、「これまでの努力は何だったんだろう」と悲しくなってしまいますね。それでも、自社サイト内にこのようなコンテンツが大量に存在する場合、削除する勇気を持ちましょう。

コンテンツは資産、次に生かせばいい

削除が決まっても、落ち込むことはありません。内容が薄くとも大量のコンテンツがあるのなら、それを材料に再構成し、新しいコラムに仕立てればいいんです。

カテゴリが分けられていない、短い文章が大量にある状態が問題なだけで、そこに込められた想いには価値があります。無駄にはなりません。

SNSとブログ、発信する場所を使い分ける

毎日更新できるのなら、TwitterやFacebookなどのSNSに掲載場所を移行するのもいいでしょう。SNSは毎日の投稿が有利に働きますし、100字から300字程度の短いコンテンツなら担当者さんが続けやすいですよね。SNSはユーザーからの反応が目に見えるので、やる気も出ます。
お知らせや日々の雑記はSNSに、商品サービスを丁寧に伝える役割は自社サイトのコラムに、と使い分けるといいですね。

テクニックに頼らず、想いを伝える文章を目指す

タイトルや見出しを工夫すれば、確かにGoogle検索上の評価は上がります。でも、つけたタイトルや見出しにぴったりの内容が書かれていなければ、お客様は離れていってしまいます
特に初心者さんは「ターゲット層」「想定される読者の知識の段階」「コラムで書きたいと思っていること」などを必ずコメント欄に書いておくようにします。方向を見誤っていないか、校正者さんに確認してもらいましょう。校正してくれる人がいない場合は、数日寝かせてから、自分で確認するといいですよ。

企業ブログやコラムの目的は、自社の素晴らしい商品サービスを知ってもらい、利用してもらうことです。「Google検索での上位表示」が目的ではないのはわかっていたはずなのに、書いているうちに見失ってしまうものです。順位が上がると単純にうれしいのが人間らしさだとは思いますが、目的を常に確認しながらコラム運用をしましょう。

お客様が知りたいことはなんだろう?

ブログやコラムを書く上で重要なのは、「お客様が何を知りたいか」です。専門家が知識をひけらかすようなコラム、わからない人を見下すような文章では、お客様の心に響きません。内輪で盛り上がっているような文章も、お客様に疎外感を抱かせてしまいます。
「何のため・誰のための文章なのか」を思い出して、執筆しましょう

事業内容をよく理解してから書き始めよう

AMU(アム)では1記事ごとに丁寧なリサーチとヒアリングをしてから執筆をはじめます。時には40時間以上をかけ、文章を練っていきます。その際に欠かせないのが依頼主である企業の考えを理解することです。

SEOライティングというと、狙いたいワードを選定、そのワードで上位表示されているサイトの情報を読み込み、自社コラムにない項目を加えていく手法を取ることが多いようです。

しかし、それではオリジナリティの面でも、Google検索でも、1位にはなれません。二番煎じでトップは取れないのは当然です。

自社理解を深め、考えを整理する

自社の商品・サービスを理解している人が書かなければ、正しく情報や想いを伝えられず、サイトへのアクセス数は増えても、選んでもらえません。Googleアナリティクスやサーチコンソールなどのツールを使った分析に多くの時間を費やすまえに、自社商品サービスへの理解や考えを深めたほうがいいのではないでしょうか

何のために企業ブログや企業コラムを書くのか。それを見失ってはいけません。露出を増やすだけではなく、購入や利用につなげるのが目的です。
Google検索で上位に表示され、お客様がクリックし、読んでくれたとしても、そこに書かれていることが実際の商品・サービスとかけ離れていたら、やはり購入や利用にはつながりません

ライターさんにお願いするなら、密にコミュニケーションをとろう

自社ブログ・自社コラムをライターさんに依頼するのも手です。ライターさんは執筆のプロ、「想いはあるけれど文章を書くのが苦手」なら、ヒアリングして執筆してくれるライターさんにお任せすれば、自分たちで書くより正確に、自社の商品サービスを文章にあらわしてくれます。

ただし、任せきりはNGです。詳細なヒアリングをお願いして、経営者や担当者の考えを文章にしてもらうようにしましょう

想いや情報をしっかり伝え、指示は具体的に

構成案から任せきりだったのに「なんだかわかりにくいんですよね…」と、具体的な指示をせずにライターさんに原稿を突き返すなんてもってのほか。情報をお渡しし、自社の想いをしっかり伝えて、ライターさんといい関係を築かなけば、良いコラムはできません

企業としてサイトに掲載する文章は、お客様の目に触れる企業の顔となる部分ですから、社内での校正作業を怠らないようにしたいですね。

経営者の想いを伝える文章なのに、本人の考えとは違う内容が書かれていたり、サイト内に書かれている情報が食い違っていたり。そういうことが続けば、お客様は混乱し、信頼できなくなります。

データ分析するのは記事がある程度そろってから

アナリティクスやサーチコンソールでの分析は必要ですが、コラム運用がある程度、進んでからで十分です。
何もない状態でツールを使用しても、ユーザーが本当に知りたいことは見えてきません。
市場調査は必要ですが、戦略に沿ったコラム運用をしていない状態でサイトのデータを分析してもあてにはならないのです。
コラムを一定期間走らせて、その結果から改善点を導き出します

素晴らしいツールはたくさんありますが、費用がかかります。コラム開始直後はそのようなツールの使用より、自社理解や関連事項の勉強に時間とお金をかけたほうがいいでしょう。

これはコラム執筆を外部に依頼する際も同じです。最初は分析に時間を割くより、商品サービスをよく知ってもらうために時間を使うのが、結果的に一番手間がかからないんですよ。

コンテンツマップを作ろう

情報や想いを整理したら、コンテンツマップを作ります。コンテンツマップは、執筆予定のタイトルを書き出した一覧表で、目指すべき方向を示す地図のようなものです。

やみくもにコンテンツを作っていくと、どうしても同じ内容の記事が増えていってしまいます。SNSのように情報がどんどん流れていく媒体では、同じ内容の文章がたびたび登場してもいいのですが、企業サイトのコラムがその状態だと、お客様はどこを読めばいいのか迷ってしまいます。また、古い情報に最初にたどり着いてしまうと、混乱を招きます

Webサイトの「会社概要」「サービス案内」「アクセス」「問い合わせ」などがパッとわかるようになっていないと、サイトの回遊率が下がるのと同じで、コラムも知りたいことにたどり着きやすくしなければ読んでもらえません。

そのためには、思いつくままに書くのではなく、企業のコラムとして、どんな項目が必要か、書き出すところからスタートします。

自社の商品サービスに関連する情報を切り分けて、どんな記事が必要か、考えましょう。

社内でコラムを書くなら、月2本程度に絞る

担当者が一人なら、一か月に公開するコラムは2本程度に絞ります。焦って、情報が整理されていないコラムを大量に公開するくらいなら、何もしない方がマシかもしれません
じっくり丁寧に書いたコラムを月2本公開してみましょう。かける時間が同じでも、成果は後者の方が断然上になるはずです。

担当者の負担軽減も課題です。社内コラム担当は、それ以外の仕事も担っている場合がほとんどです。他業務への影響を考え、月数本のコラム公開を目標に、じっくり取り組んでもらいましょう

本数が少なくても、定期的にコラムを公開していれば、アクセスは増えていく

内容の薄いコンテンツが大量にあるより、充実した内容の厳選されたコラムが数本並んでいるほうが、読んでもらえる確率が上がります
同じ内容で書き足したい事項が出てきたら、元記事のリライトをおすすめします。一つ一つの記事を大切に、育てていくイメージです。ただし、タイトルや見出しの軽微な修正だけを頻繁に行うのはよくありません。リライトするのであれば全体の構成を見直し、1,000字程度は加筆したほうが効果が出やすいように思います。

こぎれいにまとめるより、会社の素顔が垣間見える文章を目指そう

雑誌や新聞のようにピシッと整っていなくても、大丈夫。書き手の人柄や会社の素顔が垣間見えるような、少し隙のある文章のほうが好感を持ってもらえます。

商品サービスを最終的に評価をするのは、機械ではなく、人間です。その時々の評価基準に振り回されたコラム運用は、数年で役に立たなくなってしまいます。

自社への理解を深め、社内でコラムについて話し合う時間が、ユーザーに響く文章を生み出します。そして、コラム運用だけにとどまらず、企業のブランディングにもつながっていくのではないでしょうか。

AMUのコラム執筆

AMUでは企業ブログ・コラム執筆のお手伝いをしています。既存コラムの統合やリライト、既存コラムをもとにしたコラム再構築のお手伝いをしています。もちろん、新規執筆もご依頼ください。

コラムの外部委託は「ゴーストライターみたい」と言われることもありますが、AMUで行うのは、企業の想いやサービスをわかりやすく文章にする作業です。想いもサービスもなければ何も書けません。ヒアリングを行い、経営者やスタッフの皆様の想いや知識を洗い出し、整えて世に出すのが私たちの仕事です。

納品した文章の二次利用は制限していませんので、コラムに載せた情報は、SNSやサイト掲載文のネタ帳としてもご活用いただいています!お気軽にお問い合わせください。

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この記事を書いた人

鹿倉安澄のアバター 鹿倉安澄 株式会社AMU 代表取締役

浦和出身。法政大学文学部日本文学部卒業。
新卒で大手外食チェーンに入社し、新規店舗立ち上げを経験。
2009年、NPO法人に就職。最終的に毎月5,000部発行する月刊誌の執筆・編集を担当した。
2017年、Photoshopを使用した画像加工の職に就く。
その後、広告代理店で経理業務、Web制作会社で記事作成の一連の業務とマネジメントを担当し、2021年、株式会社AMU設立。

企業の想いを丁寧に編み込んで「伝わる」 文章に 株式会社AMU 代表 鹿倉 安澄インタビュー

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