こんにちは!株式会社AMUの井上です。
私たちはコラムや経営者インタビュー執筆で、企業の想いを「伝える」仕事をしています。

AMUのことをもっと知ってもらいたい!社員インタビュー第一弾は、AMU代表取締役の鹿倉 安澄(しかくら あずみ)です。執筆はライターの崎山めぐみさんに担当してもらいました。

崎山さんはIT企業のプログラマーやコンサルティング会社勤務を経て、2021年に「子どもの頃からの夢である文章を書く仕事がしたい!」と、フリーランスのライターに転身。
私たちと連携し、企業のブログ記事やインタビュー記事の執筆を中心に幅広くお仕事をしています。
ではここからは崎山さんにバトンタッチ。よろしくお願いします!

今回は、AMU創業のきっかけと、仕事への向き合い方についてインタビューしました。大手外食チェーンからキャリアをスタートした鹿倉さんは、様々な経験を経て2021年1月にAMUを創業。今では数多くのコラムやインタビュー記事を手掛ける「文章のプロ」ですが、意外にもライターという仕事との出会いは偶然だったと言います。

鹿倉さんが執筆業・編集業で特に大切にしたいと考える軸とは、一体どのようなものなのでしょうか。今回は、AMUが記事作成をするうえで守り抜きたい価値観や、今後の展望について聞きました。

鹿倉さんはAMUの代表として、執筆業・編集業などを主に手掛けています。現在の仕事に行き着くまではどのようなキャリア遍歴だったのでしょうか。

鹿倉:法政大学を卒業後、新卒で大手外食チェーンに就職して店舗に配属されました。残業や休日の研修も多く、精神的にも肉体的にもハードな日々。
必死に食らいついて、店舗の運営や新規立ち上げを経験しながら、接客や店舗管理を学んだのが社会人になって最初の仕事です。

その会社は結婚を機に退職。出産後は子育てをしながらデパートのケーキ販売や寿司店のホール担当など接客中心の仕事をしていました。

外食産業や接客業が主なキャリアだった鹿倉さんが、初めてライターの仕事に出会ったのは30歳に差し掛かった頃でした。

鹿倉:人事異動の関係で、たまたま月刊誌の編集部に配属されたのがライターという仕事に触れたきっかけでした。独自調査を行うNPO法人で、購読者に向けて紙面上で情報発信していました。

初めて仕事として文章を書いたのがこの時です。推敲しながら文章の質をじっくりと高める楽しさ、取材・リサーチをする面白さ、そして何より「仕事なのに時間を忘れて没頭している自分」に驚いたんです。

子どもの頃から国語だけは得意で、大学も文学部日本文学科でしたから、今思えば、忘れていただけでもともと、好きだったのかもしれません。

経験豊富な編集長と副編集長のもとでライティングの基礎を学び、調査・編集・執筆の仕事は自分に合っていると感じました。チャンスを与えてくれた編集長には感謝しかありません。

それまでの接客の仕事では、“瞬発力”が求められる作業が苦手で、叱られる場面も多かったんです。なんでこんな簡単な作業がちゃんとできないんだろうと、毎日落ち込むばかり。そこでの学びは今の糧にはなっていますが、正直にいうと当時は「辛い、逃げたい」といつも思っていました。でも、それに耐えるのが社会人なんだと思い込んでいて…。

文章を書く仕事に出会って初めて「じっくり深く考える仕事は自分に向いているかもしれない」「それぞれの“得意”を伸ばしてフォローしあえばいいんだ」と気付いたのは、その先の人生において、何より重要な出来事でした。

文章の書き方や読みやすい記事構成など、ライターとしての基礎を習得した鹿倉さん。その後は新たな技術を身につけて、さらに深く編集業務へと携わっていきます。

鹿倉:子育てとの両立を考え、NPO法人を退職。将来に備えて「新しい技術を身につけたい」と思い立ち、職業訓練校へ通いました。

半年間でAdobe illustrator・Photoshopなどの画像加工技術とWeb制作技術を学びました。在学中にPhotoshopのスキルを活かして遺影制作のアルバイトを開始。2年ほど働き、テクニックが必要な仕事も任せてもらえるようになりましたが、AI技術の発達が目覚ましい状況をみて、転職の道を選びました。悩んだ末、これまで培った知識が活かせるWeb制作会社へ入社したんです。

学びをしっかりとキャリアへ結びつけ、就職先として選んだWeb制作会社。そこではライター・ディレクターとしてさらに多様な経験を積んだそうです。

鹿倉:クライアント企業のサイトに掲載するSEO対策記事を制作する部署に配属され、ライター・ディレクター業務を担当しました。

入社当初はSEOの知識が乏しかったので、Googleサーチコンソールやアナリティクス、他にもいくつかのSEOツールの数値を追いかけながら、「Webで読まれる文章に必要な要素は何か」を検証。既存案件が10社以上あり、多種多様な業種のデータを追いかけられたのはありがたかったですね。
自分が書いた記事の検索順位が上がり、成果が見えてくるとSEOライティングの楽しさにのめり込んでいきました。印刷物より反響が目に見えてわかりやすいWeb記事。読者が文章の途中で離脱しやすい特性を考慮し、文章構成を変えると検索順位にも明らかな変化が見られます。

「この記事の順位が上がったのはなぜだろう?」と試行錯誤を続けるうちに、情報の独自性やWebならではの読みやすい構成が大事なんだと気づきました。

機械的に書くだけでは成果は出ない。クライアント企業の社長さんやスタッフの皆さんにヒアリングをして、その会社ならではの文章を書きたい!と思い、どの案件も対面ヒアリングの機会を設けるようにしていったんです。実際にやってみて、かなりの手ごたえがありました。

記事の内容と検索順位との関係性を研究する毎日。順調に成果をあげてお客様に喜んでいただける場面が増え、1年も経たないうちに所属部署の売り上げの多くを稼ぐメインプレーヤーとして活躍し始めます。

そしてお客様との折衝や価格面の交渉、チームの人材採用、仕事の割り振りまで幅広く対応するリーダーを任されるようになりました。

順調に業務に取り組む一方で、鹿倉さんは徐々に「記事品質を高めるためには、もっとチームの力を活かしたほうがいいのではないか」と考えるようになっていったそうです。

鹿倉:デザインであれば多くの場合、いくつかのパターンを作成し、お客様や社内から色々と意見を出し合ってブラッシュアップしていきますよね。
でも、Webライティングの場合は一人で記事を書き上げるケースが多く、他の人の意見やアイデアが取り入れられないのはもったいないと考えていました。
もちろん、小説や随筆、物語のように、書き手の感性が重視される文章もあります。でも私たちが書くのは、ビジネスにおいて企業の取り組みを知ってもらうための文章です。

独りよがりにならないように、嫌な印象を読み手に感じさせないように、みんなの頭脳を拝借して書いたほうが良いものができるのは当然だろうと思ったんです。

また、ライターさんが書き上げた原稿にディレクターがダメ出し、一から書き直す様子を目の当たりにして「もっと早い段階ですり合わせたほうが時短になるし、ディレクターさんはイライラせず、ライターさんも傷つかずに済むのにな」と思っていました。

「現場の方々へのヒアリングで得た情報をもとにコンテンツを制作する」という新しい挑戦。これが検索結果の順位上昇に大きな影響を与えたことも、鹿倉さんの価値観が変わるきっかけになりました。

鹿倉:私がWeb制作会社にいた頃はちょうどSEOの潮流が変わる時期だったのだと思います。「指定の単語を複数回使用した記事の大量生産」から、「読者(ユーザー)の検索意図を満たす記事作成」へと転換しつつある過渡期でした。
「記事からの流入を増やし、集客する」という最終目的にアプローチするために何をすべきか。これからのSEO対策においては、記事のオリジナリティが重要視されるだろうと考えました。

そうして独自の執筆スタイルで、より多くのお客様の役に立ちたいと考えるようになっていった鹿倉さん。制作現場では企画立案段階から複数人で関わるように体制変更し、質を高めながらも工数削減できるようになりました。

文章校正や記事内容の組み立てなどの場面で、「チームで書く」をさらに追求するため、独立を決意。2021年にAMUを創業しました。

チームの力で、高品質かつ独自性の高い記事を書きたい。その想いのもとに誕生したAMU。社名にはどのような意味が込められているのでしょうか。

鹿倉:「チームで書く」なら、「編む」という言葉がしっくりくるなと思いました。辞書で「編」を引くと、組み合わせてまとまった形に仕立てるという意味があります。まさに私たちにぴったりだと、社名をAMUに決めました。

そして、組紐(くみひも)を色とりどりの糸で編み上げるように、お客様・ライター・校正者などみんなの意見を編み込んで一つの文章を作り上げるスタイルを全体のコンセプトにしました。

AMUのロゴは、組紐の網目をモチーフにクリエイターの谷脇栗太さんにデザインを依頼。よく見るとロゴの網目模様が上の段からアルファベットのA・M・Uになっているんですよ。

チームで書くこと以外にAMUが他の記事制作会社と異なるのは、執筆に取り掛かるまでに徹底したリサーチと丁寧なヒアリングを行う点です。

鹿倉:クライアント企業になり代わって文章を書くのが私たちの仕事です。だから、企業の情報や想いを正しく、魅力的に伝えたい。これは自己暗示のようなものなのですが、ご依頼をいただいた会社や経営者さまのことを誰よりも好きになり、「企業の“中の人”になりきろう」といつも本気で思っています。

本来は、企業のことを伝えるのなら、企業内の人が記事を書くのが一番。でも、社長さんや社員の皆さんは本業で忙しく、なかなか情報発信まで手が回りません。
そこで文章のプロであるAMUが請け負うわけですね。

鹿倉:私たちにご依頼いただくメリットは、第三者の視点で「企業や人の魅力を再発見できる」点です。AMUで書いたコラムやインタビュー記事が「社内研修資料としても役に立つ」「自社の意外な強みの発見や、新製品に関するアイデアにつながった」と喜ばれる理由は、そこにあるのではないかなと思っています。

入念なリサーチがあってこそ、本当の意味で企業の良さが伝わる文章が書けるというのがAMUの考え方。記事の完成までには複数人の文章校正を通し、様々な年代・性別の意見を取り入れています。

また、企業との信頼関係をより深くするために、すべてオーダーメイドでお客様ごとに対応を変えているのもAMUならでは。そのこだわりがあるからそれぞれの企業が持つ独自の考え方・魅力・経営者の人柄などが透けて見える「ここにしかない記事」が完成するのです。

鹿倉:今後は企業のコラム執筆代行をもっと増やしていきたいと考えています。“ゴーストライター”ではなく、クライアント企業とAMUとがチームになって、一緒にコンテンツを作り上げていく仕事にやりがいを感じています。オーケストラで例えると、私たちは指揮者であり演奏者でもある、といったところでしょうか。

どのような記事がGoogleに評価されるかは、日々変化しています。

判断基準がより人間の感性に近づき、内容が重視されるようになった今、企業が発信する記事は、経営者やスタッフさんの気持ちや商品・サービスの実情に伴うものでないと、SEO的にも成果が出なくなってくるはずです。
記事の先にいる読者のために、世の中に役立つ情報を発信し続けるのがAMUの目標です。

企業の魅力を伝える記事の執筆に情熱を燃やす鹿倉さん。一方で、プライベートではシングルマザーとして2人の子育てに奮闘しています。AMU創業時には「子育てと仕事を両立しよう」と決意したそうです。

鹿倉:子育てや介護といった家庭の事情で長時間働けない人、出社して仕事ができない人たちに機会を提供したいという想いが根底にあります。

私自身、結婚・転職・出産・離婚・子供の不登校と、さまざまな経験をするなかで、事情があって思うように働けない人、能力に見合った仕事に就けないケースが多くあると知りました。それでも、働きたい、仕事を通して自分を成長させたいと模索している人がたくさんいます。そんな皆さんが持つ力を活かせる場を作りたいと思ったんです。

一日8時間働けないから、出社できないからと言って、重要な仕事を任せてもらえないなんて、悔しいですよね。企業にとっても、それだけをみて優秀な人材を逃すのはもったいない。

AMUの合言葉は「適材適所」。苦手分野・できない事情をカバーし合いながら仕事をしています。

リサーチが得意な人、数字に強い人、お客様との対話が得意な人、それぞれの能力を最大限に発揮し、お客様に高いパフォーマンスを提供したい。

私は得意不得意の振れ幅に悩んできたので、“どうしてもできない作業”があって叱られる人を見ると心苦しくなります。
苦手分野が霞むくらいに、得意な分野を磨いてほしい。難しいなら早い段階で仲間に助けを求める勇気を持ってほしい。辛い思いをしながら頑張っても50にしかならない苦手の克服より、得意を120にする方に注力して活躍してもらいたいなと思っています。

AMUで一緒に働きたいのは、ライター歴の有無に関わらず「多様な経歴を持っている人」です。経験は必ず記事に反映されますから、“回り道”“寄り道”の多いキャリアの人ほど引き出しが多く、魅力的な文章が書けると思うんです。それが、結果的に「記事の質の向上」につながります。
「不器用だけど自分の頭で一生懸命考えて、最後まで諦めない」、そんな人と一緒に働いていきたいですね!

今後は「チームで書く」をますます高いレベルで実践するため、ライターの募集・育成も強化する予定だといいます。

鹿倉さんの強みは、お客様企業に対する愛情深さと誠実さ。それが他のコンテンツ制作会社にはない丁寧なリサーチに結びつき、企業の良さと正確な情報を伝えるうえで大きな役割を果たしていると感じました。

本日はお話をお聞かせいただきありがとうございました。

執筆:崎山めぐみ
企画・編集:井上朱美

この原稿は、AMUが提供する『経営者インタビュー記事執筆』のサンプルとして作成しました。私たちが普段行っているのと同じように、メインライターがインタビュアーを兼任し、企画編集者が全体を監修しています。

代表 鹿倉のこと、そして自分たちのことをこんな形で書くのは、AMUにとって初めての取り組みです。ちょっぴり緊張したけど、私たちの考えていること、記事の作り方がそのまま伝わるよう、「いつも通り」を心がけました。
「どんな風に読者に届けよう」「こっちの表現の方が伝わるんじゃない?」ワイワイ話し合いながら進めていくAMUのコンテンツ制作。今日も多くのメンバーと手を取り合って作り上げていきます。

井上朱美

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